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    ChatGPTでAIエージェントを作る方法|GPTs活用ガイド

    この手順が効くのは、「ChatGPTを既に契約していて(またはこれから契約する予定で)、追加の開発費用をかけずに、自社の定型業務を任せる専用アシスタントを作りたい」場合です。使うのはChatGPTの標準機能 **GPTs(カスタムGPT)** だけ。エンジニアによるAPI実装や、Dify等の外部ノーコードプラットフォームでの構築は本記事の範囲外です。プログラミング経験は要りません。

    先に1つだけ、言葉の整理をさせてください。「AIエージェントの作り方」を調べてGPTsにたどり着いた方が最初に混乱するのがここです。GPTsで作れるのは正確には「カスタムGPT」=自社専用にカスタマイズしたChatGPTであり、複数のステップを自律的に判断して実行する本格的な「自律型AIエージェント」とは別物です。この区別を曖昧にしたまま作り始めると、「思っていたことができない」という失望につながります。逆にいえば、==定型の1タスクを任せる範囲なら、GPTsは最短ルート==です。ChatGPTのAIエージェント全体像(エージェントモード・GPTs・API連携の3ルート)は[別記事](/blogs/ai-agent-chatgpt)で整理しているので、まだ範囲を決めかねている方はそちらが先です。

    **手順の全体像(1行)**: GPT Builderで作成を開始 → 指示(Instructions)を書く → 参照資料(Knowledge)を登録 → 必要なら外部連携(Actions)を設定 → 公開範囲を決めて共有。契約さえあれば==着手から公開まで最短15〜30分==、ただし社内で使い物になる精度まで育てるには、テストと指示の調整を何周か繰り返す必要があります。難所は「Instructionsの書き方」と「Knowledgeに入れる資料の整え方」の2つで、本文のつまずき所で詳しく扱います。

    **執筆**: PolarisX 編集部(AI活用の実務者チーム)— AI社員「Polaris AI」の開発と、自社AI社員組織の運用に携わるメンバーが執筆しています。

    ## ChatGPTで作れる「AIエージェント」の範囲 — この手順が向く場面

    ChatGPTでAIエージェントを作る最も手軽な方法は、標準機能のGPTs(カスタムGPT)を使うことです。[GPTsとは](https://help.openai.com/en/articles/8554407-gpts-in-chatgpt)、役割・口調・守るべきルール(Instructions)と参照資料(Knowledge)を設定して、自社専用のアシスタントをノーコードで作る仕組みで、作成にはPlus以上の有料プランが必要です。ただしGPTsで作れるのは「決まった1つのタスクを高い品質でこなすカスタムGPT」であり、複数の業務システムを横断しながら自律的に多段階の処理を進める自律型AIエージェントではありません。問い合わせの一次回答、議事録の整形、資料の下書きといった定型タスクならGPTsで十分に実用になります。まず自分が作りたいものがこの範囲に収まるかを確認してから、手順に進んでください。

    ![左に「カスタムGPT=定型の単一タスクを高品質にこなす」、右に「自律型AIエージェント=複数ステップの自律判断・外部システム連携」を並べ、GPTsで作れるのは左側であることを示す対比図](https://cms.polarisx.ltd/wp-content/uploads/2026/08/ai-agent-chatgpt-builder-fig1-contrast-gpts-vs-agent.png)

    ### GPTs(カスタムGPT)と自律型AIエージェントは同じではない

    多くの解説記事が「ChatGPTでAIエージェントを作る」と銘打ってGPTsの手順を紹介していますが、両者の間には明確な線があります。カスタムGPTは、下書き作成・要約・分類・形式変換のような==1タスク完結型の仕事==に強い一方、複数ステップの業務フローを自律的に判断しながら実行する用途には向かない、と複数の解説記事で一致して整理されています。自律型AIエージェントは、目的を渡すと自分でタスクを分解し、外部システムと連携しながら順に実行します。ChatGPTにも「エージェントモード」というその方向の機能がありますが、それはGPTsとは別の機能です。本記事の手順で手に入るのは前者、つまり「特定の仕事専用に調整された、あなたの会社のためのChatGPT」だと理解しておくと、期待値がずれません。

    ### この手順が向いている業務・向いていない業務

    向いているのは、入力と出力の形が毎回だいたい同じ業務です。具体的には、よくある質問への一次回答(社内ヘルプデスクの下書き)、議事録やメールの決まった書式への整形、自社のトーンに沿った文章の下書き、問い合わせ内容の分類などが典型です。共通点は「1回の依頼で1つの成果物が返る」こと。逆に向いていないのは、顧客管理システムを見て在庫システムを更新し結果をチャットで通知する、といった複数システムを横断する多段階処理や、状況次第で手順自体が変わる判断業務です。後者を無理にGPTsで組もうとすると、後述するActionsを多段に重ねることになり、ノーコードの手軽さという利点が消えます。その場合は、複数のAIが役割分担する構成(マルチエージェント)や専用プラットフォームの検討が近道です。

    ▶ 関連記事: [ChatGPTのAIエージェントとは?違い・使い方・料金を解説](/blogs/ai-agent-chatgpt)

    ## 準備するもの — 契約プラン・任せる業務の絞り込み・参照資料

    GPTsでAIエージェント(カスタムGPT)を作るために必要なものは3つです。第一に、==ChatGPT Plus以上の有料プランの契約==(無料プランでは作成できません)。第二に、任せる業務の決定。「何でもできる社内アシスタント」ではなく、1つのタスクに絞るほど精度が上がります。第三に、参照させる社内資料(FAQ・マニュアル・過去の成果物サンプルなど)。この3つが揃っていれば、作成作業そのものは30分程度で終わります。逆に、業務が絞れていない・資料が散らかっている状態で作り始めると、何度作り直しても回答がぶれる原因になります。ツールの操作より、この準備の質が仕上がりを決めます。

    ![着手前に揃えるものを4枚のカードで示したチェックリスト図。契約プラン(Plus以上)・任せる業務1つ・参照資料の棚卸し・共有範囲の方針、の4項目](https://cms.polarisx.ltd/wp-content/uploads/2026/08/ai-agent-chatgpt-builder-fig2-checklist-prep.png)

    ### ChatGPT Plus以上の契約が前提(無料プランは「利用」のみ)

    GPTsの”作成”には、Plus以上の有料プランが必要です。執筆時点(2026年7月)で、ChatGPTのプランは無料のFree、低価格のGo、標準のPlus(月額20ドル前後)、上位のPro、法人向けのBusiness/Enterpriseに分かれます。無料プランでできるのは、GPTストアで公開されているGPTsを回数制限つきで”使う”ところまでで、自分で作ることはできません。つまり「まず誰かの作ったGPTsを無料で試し、自作したくなったらPlusを契約する」という順番が可能です。料金の具体額や各プランの対応範囲は改定・為替で変わるため、契約前に必ず[公式の料金ページ](https://chatgpt.com/pricing/)で最新を確認してください。チームで使う場合は、後述する共有範囲の都合上、法人向けプランのワークスペース共有が選択肢に入ります。

    ### 任せる業務を1つに絞り、参照資料を棚卸しする

    契約の次にやるべきは、ツールを開くことではなく紙の上の整理です。まず「このGPTに任せる仕事」を1文で書けるまで絞り込みます。「営業事務を手伝う」では広すぎます。「受注メールから必要項目を抜き出して、所定の表形式に整形する」のように、==入力と出力を具体的に言い切れる粒度==まで落とすのが目安です。次に、その仕事のお手本になる資料を集めます。よくある質問と模範回答、書式のテンプレート、過去の良い成果物サンプルなどです。このとき、古い版と新しい版が混ざった資料をそのまま入れないこと。矛盾する情報が混在すると、GPTはどちらを信じるべきか判断できず、回答が安定しません。資料の重複・矛盾を除き、最新版だけに揃えてから次の手順へ進みます。

    ## 作成手順 — GPT Builder起動からInstructions設計・Knowledge登録まで

    GPTsの作成手順は、(1) ChatGPTのサイドバーから「GPT」(GPTを探す)を開き「+作成する」を選ぶ、(2) GPT Builderとの対話またはConfigure(構成)タブで、名前・説明・指示(Instructions)を設定する、(3) Knowledgeに参照資料をアップロードする、の3段階です。所要時間は操作だけなら15分程度。品質を左右するのは操作の速さではなく、Instructionsに「役割・制約・出力形式」をどれだけ具体的に書けるかと、Knowledgeに入れる資料をどれだけ整えられるかの2点です。UIの名称や配置は更新されることがあるため、画面が説明と異なる場合は[OpenAI公式ヘルプ](https://help.openai.com/en/articles/8554397-creating-and-editing-gpts)で最新の手順を確認してください。

    ![GPT Builder起動→Instructions設計→Knowledge登録の3段階を示すステップフロー図。各ステップに「対話形式でたたき台を作る」「役割・制約・出力形式を具体的に書く」「資料を整形してから入れる」の要点を添える](https://cms.polarisx.ltd/wp-content/uploads/2026/08/ai-agent-chatgpt-builder-fig3-steps-builder-flow.png)

    ### 手順1. GPT Builderで対話形式から作成を始める

    ChatGPTにログインし、サイドバーの「GPT」(GPTを探す)から「+作成する」を選ぶと、作成画面が開きます。画面には対話形式で作るCreate(作成)タブと、項目を直接編集するConfigure(構成)タブがあります。初めてなら、まずCreateタブでGPT Builderに「受注メールから項目を抜き出して表に整形するアシスタントを作りたい」のように目的を伝えてください。対話に答えていくだけで、名前・アイコン・指示文のたたき台が自動で組み上がります。ここで完成させようとしなくて大丈夫です。GPT Builderが作る指示文はあくまで下書きで、そのままでは粒度が粗いことがほとんど。たたき台ができたらConfigureタブに移り、次の手順で中身を自分の言葉に書き換えます。画面右側にはプレビューがあり、設定を変えるたびにその場で試せます。

    ### 手順2. Configure(構成)タブで指示(Instructions)を書く

    Configureタブの中核がInstructions(指示)欄です。ここに書いた内容が、このGPTの「業務マニュアル」として毎回の回答に適用されます。書くべきは3点。**役割**(あなたは自社ECの問い合わせ一次回答の担当者です)、**制約**(在庫や返金の確約はしない・わからない場合は「担当者に確認します」と返す・Knowledgeにない情報で回答しない)、**出力形式**(宛名→回答→締めの3段落、敬体、300字以内)です。

    ここが最初のつまずき所です。指示が曖昧なままだと出力が依頼のたびにぶれ、「AIは使えない」という結論に飛びつきがちですが、私たちの経験では、その大半はモデルの能力ではなく指示文の粒度の問題です。うまく書けないときは、==1タスク1GPTs==の原則に立ち返り、対象業務をさらに絞ってください。「〜を手伝う」という動詞を「〜を、この形式で出力する」に言い換えられたら、指示文として合格ラインです。

    ### 手順3. Knowledgeに参照資料をアップロードする

    Configureタブを下にスクロールすると、Knowledge(知識・参照ファイル)のアップロード欄があります。ここに登録したファイルを、GPTは回答時の参照資料として使います。FAQ集、業務マニュアル、書式テンプレート、用語集などを入れると、一般論ではなく「自社の答え」を返すようになります。アップロードできるファイル数には上限があるため、何でも入れるのではなく、手順2で絞ったタスクに直結する資料だけを選びます。

    つまずき所は資料の「構造」です。レイアウト重視で作られた複雑な表組みのPDFや、質問と回答が離れたページに散らばった資料は、参照精度が落ちます。現場でよく効くのは、==「1つの質問と1つの答えが対になったテキスト」に整形し直してから入れる==ことです。手間はかかりますが、この整形の質がそのまま回答の質になります。なお、社外秘の資料を入れる場合は、後述する公開範囲を必ず「自分のみ」または組織内に留めてください。

    ## 応用手順 — 外部連携(Actions)と公開範囲の設定

    基本のGPTができたら、応用として2つの設定があります。1つはActions(アクション)=GPTを外部のAPIに接続する仕組みで、スプレッドシートへの書き込みや外部サービスの呼び出しなど、「調べて答える」を超えた動きを足せます。OpenAIの公式定義では、Actionsは認証方式とAPIスキーマ(OpenAPI形式)の2要素で構成されます。もう1つは公開範囲の設定で、「自分のみ」「リンクを受け取った人」「GPTストアで一般公開」から選びます。どちらも必須ではありません。まずは連携なし・自分のみで動かして精度を確かめ、必要になってから足すのが安全な順序です。

    ![GPTsの公開範囲3種(自分のみ/リンクを受け取った人/GPTストアで一般公開)を「誰が使えるか」「必要な設定」「向く用途」の3項目で並べた比較表の図](https://cms.polarisx.ltd/wp-content/uploads/2026/08/ai-agent-chatgpt-builder-fig4-table-sharing-scope.png)

    ### Actionsで外部API・連携ツールとつなぐ(任意)

    Actionsは、GPTが外部のAPIを呼び出せるようにする仕組みです。[OpenAI公式ヘルプ](https://help.openai.com/en/articles/9442513-configuring-actions-in-gpts)([実装の始め方はこちら](https://developers.openai.com/api/docs/actions/getting-started))の定義では、設定は「認証方式(認証なし・APIキー・OAuth)」と「APIスキーマ(OpenAPI形式でエンドポイントを記述)」の2要素からなります。これを使うと、たとえば回答結果を外部の表計算サービスに記録する、Zapier等の連携ツール経由で他のアプリを動かす、といった構成が組めます。

    ただしここは正直に言って、ノーコードと呼ぶには技術寄りの領域です。最初のハードルは認証設定とスキーマ定義で、APIという言葉に馴染みがない場合は連携ツール(Zapier等)のテンプレートから入るのが現実的です。私たちの推奨は、==まず連携なしで運用を回し、「手作業で転記している」工程が明確になってからActionsを足す==こと。連携ありきで作り始めると、認証エラーの切り分けに時間を取られ、肝心の回答品質の調整が後回しになりがちです。

    ### 公開範囲を選ぶ — 自分のみ・リンク共有・GPTストア

    作ったGPTsは、保存時に公開範囲を選べます([OpenAI公式ヘルプ「GPTの共有と公開」](https://help.openai.com/ja-jp/articles/8798878-sharing-and-publishing-gpts))。選択肢は「自分のみ」「リンクを受け取った人」「GPTストア(一般公開)」の3つで、ストアへの一般公開にはビルダープロフィールの設定(名前の確認など)が必要です。法人向けプランでは、ワークスペース内のメンバーだけに共有する選択肢もあります。

    つまずき所は共有の気軽さです。「リンクを受け取った人」は、URLを知っていれば誰でもアクセスできる設定であり、社内限定のつもりで発行したリンクが転送されれば社外の人も使えます。また、公開したGPTの名前・説明文は利用者に見える前提で書く必要があります。判断の目安はシンプルで、**社外秘のKnowledgeを含むGPTsは「自分のみ」か組織内共有に留める**、共有リンクは「転送されても困らない内容か」を基準に発行する、の2つです。

    ## できたかどうかの判定法 — テストと改善のサイクル

    GPTsが「できた」と言えるかは、作成画面を保存できたかではなく、実際の依頼文でテストして狙いどおりの出力が安定して返るかで判定します。手順は、(1) 想定される典型的な依頼を5〜10件用意する、(2) わざと曖昧な聞き方・想定外の聞き方を混ぜる、(3) 出力を「役割・制約・出力形式」の3点に照らして採点する、の3つです。全問正解を目指す必要はありませんが、同じ種類の誤りを繰り返す場合は、モデルの限界ではなく指示(Instructions)か参照資料(Knowledge)側に原因があります。作って終わりにせず、運用しながら指示を書き足すサイクルまで含めて「作り方」だと捉えてください。

    ![曖昧な指示のBefore(依頼のたびに出力形式がぶれる)と、役割・制約・出力形式を具体化したAfter(安定した出力が返る)を並べたビフォーアフター比較図](https://cms.polarisx.ltd/wp-content/uploads/2026/08/ai-agent-chatgpt-builder-fig5-beforeafter-instruction-tuning.png)

    ### 想定質問と実際の依頼文でテストする

    テストのコツは、作った本人以外の聞き方を再現することです。作成者は無意識に「GPTが答えやすい聞き方」をしてしまうため、本人のテストだけでは精度を過大評価します。可能なら同僚に数件、普段の言葉のまま依頼してもらってください。チェック観点は3つ。**正確性**(Knowledgeにない情報を創作していないか)、**一貫性**(同じ依頼に同じ形式で返すか)、**制約の遵守**(してはいけないと指示した回答をしていないか)です。誤答を見つけたら、その依頼文と期待する答えをセットで記録し、Instructionsに制約を1行足すか、Knowledgeの該当箇所を書き直します。1回の修正で1論点だけ直すと、どの変更が効いたか追跡できます。

    ### 現場でよく見るつまずきと見極め

    私たちPolarisXは、司令塔AI社員「Polaris AI」を開発しながら、自社でもAI社員組織(3部門・約20のAIエージェント)を運用しています。GPTsのInstructionsも、私たちが日々書いているAIエージェントへの指示文も、本質は同じ「判断基準を言語化する」作業です。その現場で繰り返し見るのが、「指示文を書いた直後は動くように見えるのに、少し違う聞き方をされた途端に破綻する」パターンです。原因はほぼ共通していて、指示文が「想定問答の暗記」になっており、判断の基準(何を優先し、何を断るか)が書かれていないことです。

    見極めの基準も共有しておきます。==毎回同じ種類の質問に誤答する、あるいは想定外の聞き方に弱いなら、それはモデルの限界ではなく、指示・ナレッジの設計不足のサイン==です。逆に、資料を整え指示を具体化しても、複数システムをまたぐ処理や状況依存の判断で失敗し続けるなら、それはGPTsという道具の守備範囲を超えた合図で、次章の「次の一歩」を検討するタイミングです。この切り分けを持っておくと、「調整すれば直るもの」に見切りをつけて乗り換えてしまう失敗と、「道具の限界」を調整で乗り越えようとして消耗する失敗の、両方を避けられます。

    ## 費用・限界と次の一歩

    GPTsでAIエージェントを作る費用は、追加開発費ゼロ・ChatGPTの有料プラン料金のみです(執筆時点でPlusは月額20ドル前後。最新は[公式料金ページ](https://chatgpt.com/pricing/)で確認)。一方で、GPTsには構造的な限界があります。大量の社内データを横断参照する本格的な社内ナレッジ検索(RAG)とは別物であること、複数ステップの業務フローを自律実行する用途には向かないこと、の2つです。この限界に達したら、Dify等の専用プラットフォームでの自作や、複数のAI社員が連携する司令塔設計へ進む段階です。「GPTsで小さく始めて、足りなくなったら次へ」が、費用対効果の面でも最も合理的な順路です。

    ![「GPTsで足りるか?」の判断ツリー図。1タスク完結・社内限定の利用ならGPTsで十分、複数ステップ・外部システム横断・全社展開が必要なら専用プラットフォームでの自作や司令塔AI社員の検討へ、と分岐する](https://cms.polarisx.ltd/wp-content/uploads/2026/08/ai-agent-chatgpt-builder-fig6-decision-need-more.png)

    ### 料金プランと無料でできる範囲

    費用の線引きを整理します。無料プランでできるのは「GPTストアで公開されているGPTsを、回数制限つきで使う」ところまで。==GPTsの作成はPlus以上の有料プランが対象==です。執筆時点(2026年7月)のプラン構成は、Free/Go/Plus(月額20ドル前後)/Pro/Business/Enterpriseで、社内の複数人で自作GPTsを安全に共有したい場合は、ワークスペース単位で管理できる法人向けプランが候補になります。つまり試算はシンプルで、「作る人の座席数 × 有料プラン料金」が初期費用のすべてです。外注開発と比べて桁が違う手軽さである一方、プラン内容と料金は改定されるため、契約前に[公式の料金ページ](https://chatgpt.com/pricing/)での確認を習慣にしてください。

    ### GPTsのデメリット・できないこと

    着手前に知っておくべき限界は4つです。第一に、==複雑な業務フローの自律実行には向かない==こと。カスタムGPTは1タスク完結型に強く、多段階の自律処理はエージェント系の仕組みの領分、という整理が複数の解説で一致しています。第二に、本格的なRAGとは別物であること。Knowledgeは「数ファイルの参照資料」であり、全社の文書を横断検索する社内ナレッジ基盤の代わりにはなりません。第三に、共有・公開に伴う情報管理の注意(前章のとおり、リンクを知っていれば誰でもアクセスできる設定がある)。第四に、ChatGPTというサービスの仕様・料金・UIが頻繁に変わることです。これらは「GPTsを使わない理由」ではなく、「GPTsに何を任せ、何を任せないかを決める材料」として捉えるのが実務的です。

    ▶ 関連記事: [マルチAIエージェントとは?仕組み・メリット・限界を解説](/blogs/multi-ai-agent)

    ### GPTsで足りなくなったら — 次の一歩の選び方

    GPTsの限界に触れたときの進路は2つあります。1つは、Dify等の汎用ノーコードプラットフォームで、ワークフローや外部連携を含むAIエージェントを自作する道。もう1つは、業務単位のアシスタントを増やすのではなく、複数のAI社員が役割分担して連携する「司令塔AI社員」型の設計へ進む道です。判断の目安は、困りごとが「この1業務をもっと高度にしたい」なら前者、「任せたい業務が増えてきて、個別のGPTsを作り続けるのが追いつかない」なら後者です。いずれにせよ、GPTsで小さく試した経験——どの業務が任せやすく、どんな指示と資料が要るか——は、次の段階でそのまま資産になります。

    ▶ 関連記事: [AI社員とは?意味・違い・費用と中小企業の導入判断を解説](/blogs/ai-employee)

    「うちの業務はGPTsで足りるのか、司令塔設計まで要るのか」の切り分けに迷ったら、AI社員組織を自社で運用するPolarisXにご相談ください。任せやすい業務の洗い出しから、無料相談としてご一緒します([contact@polarisx.ltd](mailto:contact@polarisx.ltd))。

    ## 着手チェックリスト

    このまま使える着手前後のチェックリストです。上から順に埋まれば、最初の1体を公開できる状態になっています。

    – [ ] ChatGPT Plus以上を契約している(無料プランでは作成不可。料金は[公式ページ](https://chatgpt.com/pricing/)で確認済み)
    – [ ] 任せる業務を1文で書けた(「〜を、この形式で出力する」の粒度)
    – [ ] 参照資料を棚卸しした(最新版のみ・矛盾なし・Q&A形式に整形済み)
    – [ ] GPT Builderでたたき台を作り、ConfigureタブでInstructionsを「役割・制約・出力形式」の3点で書き直した
    – [ ] Knowledgeにはタスク直結の資料だけを登録した(社外秘の扱いを決めてから)
    – [ ] 公開範囲を決めた(社外秘を含むなら「自分のみ」か組織内共有)
    – [ ] 作成者以外の依頼文でテストし、誤答は「指示に1行足す→再テスト」で潰した
    – [ ] Actionsは、手作業の転記が明確になってから検討する(最初は連携なしで運用)
    – [ ] 「複数システム横断・多段階処理が必要」と分かったら、GPTsに固執せず次の一歩(自作プラットフォーム/司令塔設計)を検討する

    ## よくある質問

    **Q. ChatGPTでAIエージェントは作れますか?GPTsとは何ですか?**
    作れます。最も手軽なのは、ChatGPTの標準機能「GPTs(カスタムGPT)」を使う方法です。GPTsとは、役割・指示(Instructions)・参照資料(Knowledge)を設定して、自社専用のアシスタントをノーコードで作る仕組みです。ただし作れるのは定型タスク向けのカスタムGPTであり、複数ステップを自律実行する本格的な自律型AIエージェントとは別物です。

    **Q. GPTs(カスタムGPT)とAIエージェントは何が違いますか?**
    カスタムGPTは、下書き・要約・分類・整形といった1タスク完結型の仕事を、専用の指示と資料で高品質にこなすものです。AIエージェントは、目的を渡すと複数ステップの処理を自律的に判断・実行し、外部システムとも連携するものを指します。定型の1タスクならGPTs、複数システム横断の自動化ならエージェント系の仕組み、という住み分けです。

    **Q. ChatGPTでAIエージェント(GPTs)を作るには何が必要ですか?費用はいくらですか?**
    必要なのは、ChatGPT Plus以上の有料プランの契約、任せる業務の絞り込み、参照させる社内資料の3つです。費用は追加開発費ゼロで、有料プランの料金のみ(執筆時点でPlusは月額20ドル前後)。料金は改定されるため、契約前に[公式の料金ページ](https://chatgpt.com/pricing/)で最新を確認してください。

    **Q. 作ったGPTsは他の人と共有・公開できますか?**
    できます。公開範囲は「自分のみ」「リンクを受け取った人」「GPTストアで一般公開」の3つから選べ、ストア公開にはビルダープロフィールの設定が必要です。法人向けプランならワークスペース内限定の共有もできます。リンク共有はURLを知っていれば誰でもアクセスできるため、社外秘の資料を含むGPTsは自分のみか組織内共有に留めてください。

    **Q. GPTsのデメリット・できないこと・注意点はありますか?**
    主な限界は、複数ステップの業務フローの自律実行に向かないこと、大量の社内文書を横断する本格的なRAG(社内ナレッジ検索)とは別物であることの2つです。注意点としては、共有設定次第で第三者がアクセスできること、公開したGPTの名前・説明文は利用者に見えること、指示や資料の設計が甘いと回答がぶれることが挙げられます。

    **Q. ChatGPTの無料プランでもGPTsは作れますか?**
    作れません。無料プランでできるのは、GPTストアで公開されているGPTsを回数制限つきで「使う」ところまでです。自分でGPTsを作成するにはPlus以上の有料プランが必要です。まず無料で他の人のGPTsを試し、自作したくなった時点でPlusを契約する、という順番で始められます。

    **GPTsの先——業務全体をAIに任せる設計を考え始めたら** — PolarisXは、司令塔AI社員「Polaris AI」の開発と、自社AI社員組織(3部門・約20のAIエージェント)の運用を手がける当事者として、「GPTsで足りる業務」と「司令塔設計・社内ナレッジ接続が要る業務」の見極めからご一緒します。まずは無料相談として [contact@polarisx.ltd](mailto:contact@polarisx.ltd) へご連絡ください。サービスの考え方は [polarisx.ltd](https://polarisx.ltd/) をご覧いただけます。

    ### この記事について

    PolarisX編集部(AI活用の実務者チーム)は、司令塔AI社員「Polaris AI」の開発と、自社のAI社員組織(3部門・約20のAIエージェント)の運用実務に携わるメンバーで構成しています。AIエージェントへの指示文を日々書き・運用する立場から、本記事はGPTsの作成手順に、現場でつまずきやすいポイントと見極めの基準を加えてまとめました。内容のご指摘・ご相談は [contact@polarisx.ltd](mailto:contact@polarisx.ltd) へ。

    ## 参考文献

    – [Creating and editing GPTs(OpenAI Help Center)](https://help.openai.com/en/articles/8554397-creating-and-editing-gpts)
    – [GPTs in ChatGPT(OpenAI Help Center)](https://help.openai.com/en/articles/8554407-gpts-in-chatgpt)
    – [Configuring actions in GPTs(OpenAI Help Center)](https://help.openai.com/en/articles/9442513-configuring-actions-in-gpts)
    – [Getting started with GPT Actions(OpenAI Developers)](https://developers.openai.com/api/docs/actions/getting-started)
    – [GPT の共有と公開(OpenAI Help Center)](https://help.openai.com/ja-jp/articles/8798878-sharing-and-publishing-gpts)
    – [ChatGPT Plans — Free, Go, Plus, Pro, Business, Enterprise(OpenAI)](https://chatgpt.com/pricing/)

  • ChatGPTのAIエージェントとは?違い・使い方・料金を解説

    ChatGPTのAIエージェントとは?違い・使い方・料金を解説

    ChatGPTのAIエージェントとは、ChatGPTが目的を受け取ると自らブラウザを操作し、調査から資料作成まで複数のステップを続けて実行する「エージェントモード」と、ChatGPTを頭脳にして自社の業務を担うエージェントを組み立てる使い方の総称です。質問に答えるだけの通常のチャットと違い、”考える”だけでなく”手を動かす”ところまで踏み込むのが特徴です。

    この言葉が分かりにくいのは、指す範囲が一つに定まっていないからです。OpenAIが公式に提供する「エージェントモード」という機能を指すこともあれば、GPTsで作る自社専用アシスタントや、APIでChatGPTを業務システムに組み込む実装を指すこともあります。さらに「ChatGPTだけで業務が全部自動になる」という期待とセットで語られることも多く、できることとできないことの線引きが曖昧なまま広まりました。まずは定義と範囲をそろえるところから始めましょう。

    > **一言でいうと**:ChatGPTのAIエージェントとは、目的を渡すと「調べる・作る・つなぐ・実行する」までを自分で段取りして進めるChatGPTの使い方です。1回の質問に1回答える通常のチャットとは、”実行まで担うか”で分かれます。
    >
    > **よくある3つの誤解**
    > 1. 通常のChatGPT(チャット)と同じもの — チャットは回答を返すだけ。エージェントモードは仮想のPC上で自らブラウザやコードを動かし、成果物まで作ります。
    > 2. 無料プランでもフルに使える — エージェントモードとGPTsの作成は有料プラン(Plus以上)が対象で、無料では使えません。
    > 3. ChatGPTだけで業務が全自動になる — 定型の調査・資料化は任せられますが、判断・法務・個人情報が絡む業務は人の確認が前提です。

    **執筆**: PolarisX 編集部(AI活用の実務者チーム)— AI社員「Polaris AI」の開発と、ChatGPTとClaudeを併用する自社AI社員組織の運用に携わるメンバーが執筆しています。

    ## ChatGPTのAIエージェントとは — 一言でいうと「ChatGPTが自ら手を動かすエージェントモード」

    ChatGPTのAIエージェントの中核が、2025年7月17日にOpenAIが発表した「エージェントモード(ChatGPT agent)」です。これは、ChatGPTに目的を伝えると、専用の仮想コンピューター上で自らブラウザを開き、情報を集め、コードを実行し、スライドやスプレッドシートといった成果物まで一気通貫で作る仕組みです。従来のChatGPTが「質問に答えるAI」だとすれば、エージェントモードは「頼まれた仕事を最後までやり切るAI」に近づきました。ポイントは、人が一手ずつ指示しなくても、AIが自分でタスクを分解し、必要な操作を選んで実行する点です。ただし何でも全自動になるわけではなく、対象プランや実行回数には制限があり、重要な判断には人の確認が要ります。この記事では、この機能を軸に、通常のチャットとの違い・できること・料金・作り方・限界までを順に整理します。

    ![通常のChatGPT(チャット)とエージェントモードを左右で対比した図。左は一問一答で回答を返すチャット、右は目的を渡すと調べる・作る・実行まで複数ステップを自律実行するエージェントモードであることを示す](https://cms.polarisx.ltd/wp-content/uploads/2026/08/ai-agent-chatgpt-fig1-contrast-chat-vs-agent.png)

    ### 通常のChatGPT(チャット)との違い(”回答するAI”と”実行するAI”)

    通常のChatGPT(チャット)とエージェントモードの違いは、「回答するAI」か「実行するAI」かという一点に集約されます。チャットは、質問を投げると文章で答えを返してくれますが、実際にWebサイトを開いて申し込んだり、複数の資料を横断して集計したりはしません。手を動かすのは常に人間です。一方エージェントモードは、目的を渡すと自分で段取りを立て、ブラウザ操作・検索・コード実行・ファイル生成といった作業を連続してこなし、レポートや表といった”納品物”まで用意します。言い換えると、チャットは「相談相手」、エージェントは「作業を任せられる担当者」に近い存在です。ふだんの調べ物や壁打ちはチャットで十分ですが、複数ステップの手作業をまとめて肩代わりしてほしいときにエージェントモードが効きます。

    ### いつ・何が変わったのか(2025年7月発表・Operatorとdeep researchを統合)

    エージェントモードは、2025年7月17日にOpenAIが「Introducing ChatGPT agent」として発表した機能です([OpenAI公式](https://openai.com/index/introducing-chatgpt-agent/))。それまで別々に提供されていた、Webサイトを操作する「Operator」と、多段階の調査に強い「deep research」、そして対話に強いChatGPT本体を、1つの自律実行システムに統合したものです。Operatorはクリックや入力といったブラウザ操作が得意な一方で深い分析や長文レポートは苦手、deep researchは情報の統合に強い一方でサイトを操作して結果を詰められない——この2つの弱点を補い合う形で1つにまとめられました。Operatorの機能はエージェントモードへ統合され、単体ツールとしての役割からChatGPT本体へと引き継がれています。発表以降もアップデートは続いており、2026年7月には時間のかかる作業をまとめて任せる新しい働き方を打ち出した「ChatGPT Work」も発表されるなど、機能の枠組み自体が動き続けています。最新の対応範囲は公式のリリースノートで確認するのが確実です。

    ## ChatGPTエージェントでできること

    ChatGPTのエージェントモードでできることは、大きく「調べる・作る・つなぐ・実行する」の4系統に整理できます。調べるは、複数のサイトを横断した競合調査や情報収集。作るは、スライドやスプレッドシート、レポートといった成果物の生成。つなぐは、Google Driveなどの外部データやアプリと連携して自社の情報を取り込む動き。実行するは、仮想コンピューター上でコードを走らせてデータ分析や集計を行う処理です。これらを人が一つずつ指示するのではなく、AIが目的から逆算して自分で組み合わせるのが特徴です。たとえば「競合3社の料金を調べて比較表にして」と頼めば、検索→情報抽出→表作成までを続けてこなします。ただし各機能には実行回数の上限や精度のばらつきがあり、そのまま鵜呑みにできる場面と、人の確認が必要な場面を見分けることが実務では欠かせません。

    ![ChatGPTエージェントのできることを「調べる・作る・つなぐ・実行する」の4系統に分けた階層図。各系統の下に具体例(競合調査/スライド・表生成/外部データ連携/コード実行)を配置する](https://cms.polarisx.ltd/wp-content/uploads/2026/08/ai-agent-chatgpt-fig2-hierarchy-capabilities.png)

    ### ブラウザ操作・情報収集の自動化(旧Operator由来)

    エージェントモードは、仮想の環境上で実際にWebブラウザを操作できます。検索して、リンクをたどり、ページの内容を読み取り、必要ならログインして中身を確認する——これはOperator由来の機能です。人手だと何十分もかかる「複数サイトを見比べて情報を集める」作業を、AIがまとめて進めてくれます。競合の料金調査、複数媒体からの情報収集、フォーム入力を伴う定型作業などが典型的な用途です。一方で、ログイン情報や個人情報を扱う操作は、後述するセキュリティの観点から人の監督下で使うのが前提になります。

    ### スライド・スプレッドシート生成/データ分析

    集めた情報を、そのまま成果物に落とすところまで担えるのがエージェントモードの強みです。調査結果をスライドにまとめる、数値を整形してスプレッドシートにする、アップロードしたデータをコード実行で集計・可視化する、といった作業が対象です。「資料の下書き」「一次集計」まではAIが用意し、人は中身の確認と仕上げに集中できます。ただし、生成された数字やグラフが常に正しいとは限りません。特に財務・実績など誤りが許されないデータでは、元データとの突き合わせを人が行う運用が安全です。

    ### カレンダー・メール連携/コード実行

    外部サービスとの連携(アプリ連携。以前は「コネクター」と呼ばれていた機能)を使うと、Google Driveなどに置いた自社の資料を参照させたり、カレンダーの予定をもとに朝のブリーフィングを作らせたり、といった業務にも広がります。仮想コンピューター上でのコード実行を使えば、データの前処理や簡単な分析の自動化も可能です。ここまで来ると、ChatGPTは「賢い相談相手」から「自社の情報を参照して手を動かす担当者」に近づきます。ただし、どのサービスと接続するか、どこまで権限を渡すかは、情報管理の観点から慎重に設計する必要があります。連携できる範囲や対応アプリは更新されるため、最新は公式ヘルプで確認してください。

    ## AIエージェントと生成AI・RPA・チャットボットの違い

    AIエージェントは、生成AI・RPA・チャットボットと混同されがちですが、役割がはっきり異なります。生成AI(ChatGPTのチャットなど)は「聞かれたことに答える」ツール、RPAは「決めた手順を正確に繰り返す」自動化、チャットボットは「想定した問答に返す」応答システムです。これに対してAIエージェントは、「目的を渡すと、手順を自分で組み立てて実行する」点が決定的に違います。ChatGPTのエージェントモードは、この生成AIとエージェントの両方の性質を1つのツールで持つ位置づけです。つまり、賢く答えるだけでなく、答えを出すために必要な作業(検索・操作・実行)まで自分で進めます。どれが優れているという話ではなく、決まった手順の反復ならRPA、定型応答ならチャットボット、目的から逆算する複数ステップの仕事ならエージェント、と向き不向きで選ぶのが実務的です。

    ![生成AI・AIエージェント・RPA・チャットボットの境界を示すベン図。ChatGPTエージェントが生成AIとAIエージェントの両方に重なる位置にあることを強調する](https://cms.polarisx.ltd/wp-content/uploads/2026/08/ai-agent-chatgpt-fig3-venn-boundary.png)

    ### 生成AI(回答)とエージェント(実行)の違い

    生成AIとAIエージェントの違いは、「答えを出すまで」か「実行まで」かにあります。生成AIは、質問に対して文章・画像・コードなどを生成しますが、そこで止まります。生成された内容を使って実際に作業するのは人間です。AIエージェントは、生成AIを”頭脳”として内部に持ちつつ、その頭脳が立てた計画に沿って、ツールを操作し、複数のステップを実行します。ChatGPTのエージェントモードは、生成AIの賢さ(ChatGPT)に実行力(Operator由来のブラウザ操作やコード実行)を足したもの、と理解すると分かりやすいでしょう。

    ### RPA(固定手順)・チャットボット(定型応答)との違い

    RPAとチャットボットは、どちらも「あらかじめ決めた範囲」で動く点が、AIエージェントと異なります。RPAは、人が定義した画面操作の手順を正確に反復するのが得意ですが、想定外の画面変化や例外には弱く、判断は行いません。チャットボットは、用意したシナリオやFAQの範囲で応答しますが、その外の質問には答えられません。AIエージェントは、手順を固定せず、状況に応じて次の一手を自分で選びます。裏を返せば、毎回まったく同じ処理を大量に回すならRPAのほうが安定し、限定された定型応答ならチャットボットのほうが軽い、という住み分けになります。

    ### ChatGPT・Claude・Gemini・Difyなど、他エージェントの中での位置づけ

    AIエージェントを実現する手段は、ChatGPTだけではありません。Claude・Geminiといった他社のモデルにも同種のエージェント機能があり、Difyのようにノーコードでエージェントや業務フローを組めるツールもあります。ChatGPTのエージェントモードは、その中で「対話の使いやすさと、ブラウザ操作・成果物生成を1つのUIで完結できる手軽さ」に強みがあります。ただし、どのツールが自社に最適かは、扱うデータ・既存の環境・求める作り込みの深さで変わります。本記事はChatGPTに絞って仕組みと見極めを解説する立場のため、ツール横断の比較・選定は別記事に譲ります。ここでは「ChatGPTは数あるAIエージェントの選択肢の一つで、手軽さに強い」という位置づけだけ押さえておけば十分です。

    ## ChatGPTでAIエージェントを作る・使う3つのルート

    ChatGPTでAIエージェントを使う・作る方法は、手軽な順に3つのルートがあります。ルート1は、標準の「エージェントモード」をそのまま使う方法。設定は不要で、対応プランなら今日から試せます。ルート2は、「GPTs」で自社専用のアシスタントをノーコードで作る方法。役割・指示・参照ファイルを設定すれば、社内向けの専用エージェントを用意できます(作成は有料プランが必要)。ルート3は、APIや外部連携でChatGPTを業務システムに組み込む方法。開発は要りますが、ChatGPTを”完成品”ではなく”部品(頭脳)”として自社の業務フローに埋め込めます。目的が「まず試す」ならルート1、「社内で共有する定型業務を任せる」ならルート2、「業務システムに恒常的に組み込む」ならルート3、と段階的に選ぶのが現実的です。ここでは各ルートの考え方までを示し、具体的な作成手順は作り方の専門記事に譲ります。

    ![ChatGPTでAIエージェントを作る・使う3つのルートを、手軽さと作り込み度の軸で並べたルートマップ。ルート1エージェントモード、ルート2 GPTs、ルート3 API・外部連携の順に作り込み度が上がることを示す](https://cms.polarisx.ltd/wp-content/uploads/2026/08/ai-agent-chatgpt-fig4-steps-three-routes.png)

    ### ルート1: エージェントモードを使う(起動・”表示されない”時の確認)

    最も手軽なのが、ChatGPT本体のエージェントモードを使う方法です。対応プランにログインし、入力欄付近のツール(機能)メニューからエージェント系の機能を選び、目的を伝えるだけで動き始めます。プロンプトは「何を・どこまで・どんな形で」を具体的に書くほど精度が上がります。「エージェントモードが表示されない・使えない」ときは、まず有料プラン(Plus以上)で利用しているかを確認し、次にアプリやブラウザを最新版に更新、設定でベータ機能や新機能の有効化を確認します。地域や順次提供の都合で表示が遅れることもあります。UIや呼び名は更新されるため、最新の起動手順は公式ヘルプで確認するのが確実です。

    ### ルート2: GPTsで自社専用エージェントをノーコードで作る

    GPTs(ジーピーティーズ)は、役割・口調・守ってほしいルール・参照させたい資料を設定して、自社専用のアシスタントをノーコードで作る仕組みです。「議事録を決まった書式でまとめる」「自社の商品情報に沿って一次回答する」といった、繰り返し発生する定型業務を任せるのに向きます。注意点として、GPTsの”作成”にはPlus以上の有料プランが必要です。無料プランでできるのは、GPTストアで公開されているGPTsの”利用”(回数制限あり)までで、自分で作ることはできません。GPTsはあくまでChatGPT上で動く軽量なアシスタントで、社内の大量データを横断参照する本格的なRAG(社内ナレッジ検索)とは別物です。ステップごとの具体的な作成手順は、作り方の専門記事に譲ります。

    ### ルート3: API・外部連携で業務に組み込む(ChatGPTを”部品=頭脳”として使う)

    3つ目が、APIや外部連携でChatGPTを自社の業務システムに組み込むルートです。ここではChatGPTを”完成品のツール”としてではなく、業務フローの中で判断や文章生成を担う”部品(頭脳)”として使います。たとえば、問い合わせ管理システムに組み込んで一次回答の下書きを作らせる、社内ナレッジベースと接続して自社の文脈を踏まえた回答をさせる、といった構成です。私たちPolarisX自身も、ChatGPTとClaudeを用途で使い分けながら、複数のAIエージェントを自社の業務に組み込んで運用しています。この段階になると、”ChatGPT単体で何ができるか”よりも、”どの業務に、どのモデルを、どんな役割で組むか”という設計が成果を左右します。開発工数はかかりますが、恒常的に発生する業務を仕組みとして自動化したい場合の本命です。

    ## ChatGPTエージェントの料金の目安と無料でできる範囲

    ChatGPTのエージェントモードとGPTsの”作成”は、有料プランが対象です。無料プランでできるのは、公開されているGPTsを回数制限つきで”使う”ところまでで、エージェントモードやGPTsの作成は利用できません。有料プランは執筆時点(2026年7月)で、低価格のGo、標準のPlus(月額20ドル前後)、上位のPro、法人向けのBusiness/Enterpriseなどに分かれます。エージェントモードはPlus以上で利用でき、実行できる回数はプランによって異なります(上位プランほど多い)。GPTsの作成にも有料プランが必要です。料金の具体額や対応範囲は改定・為替で変わるため、契約前に必ず公式の料金ページで最新を確認してください。要点は「無料は”公開GPTsの利用”まで、エージェントモードとGPTs作成はPlus以上の有料が前提」という線引きです。

    ![無料→Plus→Pro→法人とプランが上がるほど使える機能が増えることを示す階段図。無料は公開GPTsの利用のみで、Plus以上でエージェントモードとGPTs作成が解禁されることを示す](https://cms.polarisx.ltd/wp-content/uploads/2026/08/ai-agent-chatgpt-fig5-ladder-plan-steps.png)

    | プラン | エージェントモード | GPTsの作成 | 公開GPTsの利用 |
    |—|—|—|—|
    | 無料(Free) | × | × | ○(回数制限あり) |
    | Plus(月額20ドル前後) | ○ | ○ | ○ |
    | Pro(上位) | ○(実行回数が多い) | ○ | ○ |
    | Business/Enterprise(法人) | ○ | ○ | ○ |

    ※このほかに低価格の「Go」プランがあります。Goで使える機能の範囲は変更されることがあるため、エージェントモード・GPTs作成の可否を含め、詳細は必ず[公式の料金ページ](https://openai.com/chatgpt/pricing/)で確認してください。ChatGPT以外も含めて「無料でどこまで始められるか」を横断で比べたい場合の選び方は、別記事で扱います。

    ## ChatGPTエージェントの注意点 — 「ChatGPTだけで全自動」という誤解

    エージェントモードは強力ですが、「ChatGPTだけで業務が全自動になる」わけではありません。限界は主に3つあります。第一に、セキュリティと責任です。ブラウザ操作や外部連携で機密・個人情報に触れる可能性があるため、権限の設計と人の監督が欠かせません。第二に、実行回数・処理速度・品質のばらつきです。プランごとに実行できる回数に上限があり、複雑なタスクは時間がかかり、事実に基づかない出力(ハルシネーション)も起こり得ます。第三に、判断の型が決まっていない業務では成果が出にくいことです。渡せる材料(社内の文脈やルール)がなければ、AIは的外れな作業を”それらしく”進めてしまいます。だからこそ、任せる業務と人が確認する業務を、あらかじめ線引きしておくことが安全に使うコツです。

    ![タスク種別ごとに「そのまま任せられる度」を示すゲージ帯。定型の調査・資料化は高、判断・法務・個人情報が絡む業務は低く人の確認が前提であることを示す](https://cms.polarisx.ltd/wp-content/uploads/2026/08/ai-agent-chatgpt-fig6-gauge-delegation.png)

    ### セキュリティ・情報漏えい・人の確認が要る理由

    エージェントモードは、Webサイトの操作や外部サービスとの連携を伴うため、扱う情報の範囲が広がります。ログイン情報、顧客の個人情報、社外秘の資料などをAIの操作に委ねる場面では、情報漏えいや誤操作のリスクを前提に運用する必要があります。具体的には、どのアカウント・どのデータに接続を許すかを絞り、重要な操作(送信・購入・外部への提出など)は人が最終確認する運用が基本です。国内でも、AIを利用する事業者に対してセキュリティ対策や”AIに任せきりにしない”人間中心の考え方が求められており、業務でAIエージェントを使うほど、この設計の重要度は上がります。

    ### 回数制限・処理速度・ハルシネーション(品質のばらつき)

    エージェントモードには、プランごとの実行回数の上限があり、無制限に使えるわけではありません。また、複数ステップを自律実行する分、単純なチャットより時間がかかることがあります。さらに、生成AIである以上、事実に基づかない情報をもっともらしく出力するハルシネーションはゼロにはできません。集めた情報の出典や、生成された数字・表が正しいかは、人が確認する前提で使うのが安全です。特に、対外文書・契約・財務・法務など、誤りが致命的になる領域では、AIの出力をそのまま採用せず、必ず人のレビューを挟む運用にしてください。

    ### 現場でよく見る誤解と見極め

    ここが、私たちが現場で最も強調したい点です。ChatGPTとClaudeを併用して自社のAI社員組織を運用する中で繰り返し見るのは、「エージェントモードを触れば、そのまま業務が自動化される」という誤解です。実際には、公式のエージェントモードで足りるのは、その場限りの調査や資料の下書きなど、”渡す文脈が少なくても成立する単発タスク”までです。一方、社内の顧客情報や過去のやり取りを踏まえて継続的に判断する業務は、社内ナレッジベースとの接続や、複数の作業を束ねる司令塔の設計が必要になります。私たちが使う見極めはシンプルで、**「毎回、背景情報を人がコピペで説明してからでないと、まともに動かない」なら、それはChatGPT単体では足りないサインです**。その場合に必要なのは、より賢いモデルではなく、自社の文脈をAIに渡す仕組みと、業務ごとの役割設計のほうです。

    この線引き——どの業務ならChatGPTのエージェントモードで足り、どこから司令塔設計や社内ナレッジ接続が要るのか——に迷うときは、AI社員組織を自社で運用するPolarisXにご相談ください。「そのまま任せられる業務」と「仕組みが要る業務」の切り分けから、無料相談としてご一緒します([contact@polarisx.ltd](mailto:contact@polarisx.ltd))。

    ## 用語の要点

    – **ChatGPTのAIエージェント**とは、目的を渡すと「調べる・作る・つなぐ・実行する」までを自分で段取りするChatGPTの使い方。中核は2025年発表の「エージェントモード」で、通常のチャットとは”実行まで担うか”で分かれる。
    – **できることと料金は表裏**:ブラウザ操作・資料生成・データ分析・外部連携まで担えるが、エージェントモードとGPTs作成はPlus以上の有料が前提で、無料は公開GPTsの利用まで。
    – **限界を先に知る**:判断・法務・個人情報が絡む業務は人の確認が前提。「毎回コピペで背景を説明しないと動かない」なら、必要なのは賢いモデルより、自社の文脈を渡す仕組みと役割設計。

    ## よくある質問

    **Q. ChatGPTエージェントと通常のChatGPT(チャット)は何が違いますか?**
    通常のチャットは質問に文章で答えるだけで、実際の操作は人が行います。エージェントモードは、目的を渡すと仮想PC上で自らブラウザを操作し、検索・コード実行・資料作成まで複数ステップを続けて実行します。「回答するAI」と「実行までやり切るAI」の違いと理解すると分かりやすいです。ふだんの相談はチャット、複数ステップの手作業の代行はエージェント、と使い分けます。

    **Q. ChatGPTエージェントは無料プランでも使えますか?**
    いいえ。エージェントモードとGPTsの作成は、Plus以上の有料プランが対象です。無料プランでできるのは、GPTストアで公開されているGPTsを回数制限つきで”使う”ところまでで、エージェントモードやGPTsの作成はできません。まず試したい場合は、有料プランの対応状況を公式で確認してください。

    **Q. ChatGPTエージェントの料金プランはいくらですか?**
    執筆時点(2026年7月)では、無料のほか、低価格のGo、標準のPlus(月額20ドル前後)、上位のPro、法人向けのBusiness/Enterpriseに分かれます。エージェントモードとGPTs作成はPlus以上が対象で、実行回数は上位プランほど多くなります。料金は改定・為替で変わるため、契約前に必ず[公式の料金ページ](https://openai.com/chatgpt/pricing/)で最新を確認してください。

    **Q. ChatGPTエージェントが表示されない・使えないときはどうすれば?**
    まず、有料プラン(Plus以上)でログインしているかを確認します。次に、アプリやブラウザを最新版に更新し、設定でベータ機能・新機能が有効になっているかを見ます。地域や順次提供の都合で、表示が数日遅れることもあります。UIや呼び名は更新されるため、最新の起動手順は公式ヘルプで確認するのが確実です。

    **Q. ChatGPTエージェントを使うときのセキュリティ・情報漏えいの注意点は?**
    エージェントモードはブラウザ操作や外部連携で機密・個人情報に触れる可能性があるため、接続先とデータの範囲を絞り、重要な操作(送信・購入・外部提出など)は人が最終確認する運用が基本です。ログイン情報や顧客情報を扱う操作は、人の監督下で使うことを前提にしてください。業務利用では、誰がどのデータにアクセスできるかの権限設計もあわせて整えます。

    **ChatGPTを”どの業務に、どう組むか”で迷ったら** — PolarisXは、ChatGPTとClaudeを併用する自社AI社員組織の運用と、司令塔AI社員「Polaris AI」の開発を手がける当事者として、「ChatGPTのエージェントモードで足りる業務」「社内ナレッジ接続や司令塔設計が要る業務」の見極めからご一緒します。まずは無料相談として [contact@polarisx.ltd](mailto:contact@polarisx.ltd) へご連絡ください。サービスの考え方は [polarisx.ltd](https://polarisx.ltd/) をご覧いただけます。

    ### この記事について

    PolarisX編集部(AI活用の実務者チーム)は、司令塔AI社員「Polaris AI」の開発と、自社のAI社員組織(3部門・約20のAIエージェント)の運用実務に携わるメンバーで構成しています。ChatGPTとClaudeを用途で使い分けながらAIエージェントを実運用する立場から、本記事は教科書的な定義解説に、現場で使う判断基準を加えてまとめました。内容のご指摘・ご相談は [contact@polarisx.ltd](mailto:contact@polarisx.ltd) へ。

    ## 参考文献

    – [Introducing ChatGPT agent: bridging research and action(OpenAI、2025年)](https://openai.com/index/introducing-chatgpt-agent/)
    – [ChatGPT agent(OpenAI Help Center)](https://help.openai.com/en/articles/11752874-chatgpt-agent)
    – [ChatGPT Plans — Free, Go, Plus, Pro, Business, Enterprise(OpenAI)](https://openai.com/chatgpt/pricing/)